「ビスネットの昼休みへようこそ♪」第15回 住まい

2021/10/11

こんにちは。パクチーです。
毎回、悩むこのコラムのネタ。特に最近はテレワークも多く
て、昼休みに会話すること自体が減少気味。
どうしよう、どうしよう…締め切りが~。
という、私のぼやきを聞いたMさん。ニコニコしながら「そ
れじゃ、リフォームとかどう?なんか『住まい』をテーマに
して書いてよ~♪」とおっしゃいます。
むむむ…リフォーム?住まい…。



Mさんが「リフォーム」「住まい」というお題を出してくれた
のは、わが社が行っているリフォームセミナーを盛り上げたい
がため。それは痛いほどわかるのですが、実は、このテーマは
私にとってはなかなかに難しい。なぜなら、賃貸住まいの私に
とって、リフォームは今のところ自分ごとになっていないし、
そもそも私自身「住まい」について興味があるとも言い難い…。
消費生活アドバイザー試験でも、住生活分野は不得意だったし
なあ…。と、頭を抱えていたのですが、ここにきて、「住まい」
について考えさせられることがあり、少し興味がわいてきまし
た♪その原因は、やはり「新型コロナ」でした。

 

 

先日、半年ぶりにあった友人に近況を尋ねたところ、「すごい
大変だったー」との答え。聞けば、新型コロナ第5波真っ只中
の8月半ば、ご主人が新型コロナに感染したとのこと。幸い軽
症で、彼女と大・高・中の3人のお子さんにも感染はなかった
ということでした。よかった、よかった。
ただ、当然、入院も、ホテルでの療養もできなかったので、
自宅療養だったそう。1階の1室をご主人の療養部屋にし、お
子さんたちは2階に。看病役の彼女は1階のリビングで2週間
寝起きし、病人が使った場所をひたすら消毒して過ごしたとい
います。「2階にトイレがあって、子どもたちと動線を分けられ
たから助かった~。」数年前に家を建てたばかりだったので「こ
れが前に住んでたマンションだったら、家族みんなうつってた
よ。考えるとぞっとする…」と話していました。家族5人が狭
いマンションに暮らしていたら、確かに全員感染してもおかし
くないです。

「住まい」と健康については、シックハウスやアレルギーとい
った例しか考えたことはありませんでした。なので、今回のよ
うに住宅の形状が、場合によっては生死に影響するかもしれな
いなんて考えるのは、初めての経験です。
「住まい」って重要なんですね…。

 

 

そして、もうひとつ。住まいについて考えるきっかけとなっ
たのが、コロナ禍で導入が進んだテレワークです。
これは、私にとっても切実な問題。
我が家では、以前から自宅でも仕事をする夫は専用部屋をも
っていますが、今まで事務所で仕事をしてきた私には専用部屋
も専用スペースもありません。仕方ないので、テレワークの日
はリビングのテーブルにパソコンを置いて仕事をしていますが、
やっぱり仕事はやりにくい…。机が事務用でないので長時間座
っていると腰が痛くなったり、お茶を飲みにリビングにやって
きた夫に邪魔されたり、食べ物が目に入ってちょいちょいつま
み食いしてみたり、買い置きのお酒が目に留まって「今日の夜
は飲んじゃおうかな♪」と思ったり…。何しろ集中力が途切れ
がち(後半は主に私の欲求がおさえられないからなのですが)
テレワークも、たまにならいいけれど、続くのはちょっとなあ…。

 

 

こんな風に、自宅のテレワークに悩みを抱えているのは私だ
けではありません。国土交通省が行った調査*1によると、テレ
ワーク経験者のうち、1/4の人がテレワークができる個室も専
用スペースももっていないのだそうです。そして、住居形態に
よってこの状況は変わり、「持ち家・戸建」の世帯では65%の
方が個室があると答えているのに対し、「借家・共同住宅」で個
室がある人の割合は35%に減少。そして、「借家・共同住宅」
の4割以上の方が個室も仕事用の専用のスペースもないと答え
ています。
ほかのアンケート調査*2で、テレワーク実施場所について尋
ねたところ「寝室」「ベランダ」「トイレ」「お風呂」など意外な
場所が並んでいましたが、この住宅状況ならそれも納得です。
小さな子どもがいたり、家族何人かがテレワーク(オンライン
授業)だったりしたら…オンライン会議は、誰にも邪魔されな
いお風呂やトイレで…ということも十分ありえますね。

 

 

共同住宅はコンパクトでいいと思っていましたが、一戸建て
にくらべると、療養するにしても、テレワークするにしても、
今一つかなわないんですね。というわけで、コロナをきっかけ
として住み替えを考えて始めた人の中では、戸建て指向が高ま
っているそうですよ。うーん、なっとく…。


いうまでもなく、私たちの生活は新型コロナに大きな影響を
受けましたが、衣食住の中では、「住まい」に関するインパクト
が一番大きいのではないかと個人的に感じています。今まで
「住まい」は、休養の場であり、家族団らんの場としての機能
があるとされてきました。しかし、今回そこに「仕事の場」と
しての意義が加わりました。更に、健康を保持する場としての
重要性も再認識され、「住まい」の重要性は高まったように感じ
られます。

そんなこんなで、私のように「住まい」に無関心だった人の
中にも、関心を持ち始めた人がいるんじゃないのかな?と思っ
たりします。そういう方にもおすすめ「これで安心!リフォー
ムのABC」タイトルどおり初心者向きなので、「住まい」を考
えるきっかけになるかもしれません。(あれ?最後は宣伝になっ
ちゃった。えへへ)

「これで安心!リフォームのABC」

https://www.shohi-navi.co.jp/grand_club/news_voice_detail.php?id=1164

 

 

*1 国土交通省 我が国の住生活をめぐる状況等について (住まいに関する意

識等に関する調査について)
   https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001383109.pdf
*2 LIXIL「家族時間の変化と住まいに関する調査」
   https://www.lixil.com/jp/news/pdf/20210119_ReformSurvey.pdf