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くらしにプラスレポート

我が家に燃料電池がやって来ました!

原稿執筆者:消費生活アドバイザー  久留百合子 

なぜ燃料電池を試してみようと思ったのか

一昨年、消費生活アドバイザー会員の方々にアンケートのご協力をいただき、
その結果を持って、西部ガス主催の燃料電池に関するパネルディスカッションに
ビスネットの久留が出演したのを覚えていらっしゃいますか。

終了後、アンケートのお礼を兼ねて報告を書かせていただいたかと思います。

その時に、燃料電池は、3年ぐらいで価格も一般家庭でも買えるぐらいになると聞いて、
大変関心を持っていました。
その後一般家庭のモニターを募集されているのも知っていましたが、
思い切って昨年の春、応募してみることにしました。

 

そもそも燃料電池とは何なのか。

簡単に言うと、ガスなどから水素を作り出し、その水素と酸素を反応させて
電気を起こし(水の電気分解の反対と考えるといい)、プラスその時に出る熱で
お湯も沸かすというものです。

すなわち小さな自家発電装置です。

しかし私自身、理屈は分かっていても詳しい仕組みはよく分かっておらず、
電力会社から電気を買わなくてよくなるのかと思っていました。

現在のところ、燃料電池で発電できる電力量は、通常家庭で使用される
電力量の3~5割程度とのこと。
ですから足りない分はこれまでどおり電力会社から買わなくてはなりません。

 

設置の準備

まずモニターに応募した段階で、当然ながら西部ガスのモニターとしての条件に
合うかどうかの調査がありました。

電気の契約や電気の使用量を提出し、ガスの使用量の方は西部ガスに
調べてもらったところ、我家の場合は、あまりガスの使用量が多くない、
つまりお湯を大量に使う家ではない方なので、発電出力がやや小さめの
燃料電池をモニターすることになりました。

それからは、分電盤(電気のブレーカーが納めてある箱)の調査、給湯、風呂のこと、
燃料電池の設置場所など2回ほど調べに来られ、それがある程度進んだところで、
九州電力との系統連係の申請・契約、それがOKになってから、西部ガスとの契約
という流れでした。

 

設置工事

燃料電池の設置工事は約2日間。
 

燃料電池1.jpg1日目に給湯・風呂の接続を完了してもらったので、
その日の夜にお風呂に入るのは
何の支障もありませんでした。

2日目に電気の接続を完了させ、いよいよ運転です。
心配していたのですが、思ったよりも設置された燃料電池の
外観は大きくなく、さほど圧迫感はないと思いました。

 

 

燃料電池2.jpg

     燃料電池の給湯システムは、
     これまでの我が家で使っていたその時、その時で
     お湯を作るものではなく、事前にお湯を作って
     貯めておく方式です。

     しかし、ずっと貯めたままでいると徐々に放熱してしまうので、
     3週間程度をかけてその家のお湯の使用量、使用パターンを
     学習し、それに基づいて発電しお湯を貯蔵することで
     無駄のない運転を自動で行うそうです。

     ですから、日常的にかつ定期的にお湯をたくさん使う家庭に
     向くのかもしれません。

 

 

 

1ヶ月使用の結果

3月に入ってから、西部ガスの方が、2月分の燃料電池使用結果を持って来られました。
 
それによると、2月1ヶ月間の我が家の電気使用量は、447 kWhで、
その内燃料電池でまかなった電気量は216 kWhでした。
その比率を寄与率という表現をするそうですが
48.3%とはなかなかいい数字ではないでしょうか。

当然、ガスは1日中発電のために使われているので、使用量は多くなり、
2月のガスの使用量は135、燃料電池がない場合の算定では97ということです。

もうひとつ提示されていたデータからは、難しい計算式の基に出されたもので、
燃料電池を使用することによって、電力会社から全ての電気を買って、
お湯はこれまでのガス給湯機で全て沸かす場合と比較して、
1次エネルギー(石油、石炭、天然ガスなど)使用量が11%減り、
それによるCO2の排出も26%が削減できているということが記載されていました。 

最終的にトータルでの光熱費の削減効果も示されており、
燃料電池がある場合とない場合とを比較して、燃料電池を使ったことで、
約7,500円程度のメリットがあるということでした。

 

使い心地は・・・

その他、日常生活の上で、使い心地は以前と別段変わりはありません。
あえて挙げるなら、給湯器の位置がこれまでと少し変わったことによって、
多少お湯が出るまでに時間がかかることぐらいでしょうか。

また、日中ほかの部屋にいる時はほとんど感じないのですが、
夜、お風呂で湯船に浸かっている時に運転している音が少し気になるくらいです。

 

燃料電池i3.jpg


しかし、最初に発電を始めた時に、リモコンの画面に
発電をしていることを意味する
電球のマークが付いたのを見た時は、
「お、我が家で発電してる!」
というちょっとした感動がありました。

 

 

 

新しい装置ということでの課題

もうひとつ、今回モニターをして分かったことは、現在のマイコンメーターと呼ばれる
ガスメーターによると、燃料電池は連続して運転することはできないということです。

どういうことかと言うと、30日以上連続してガスを使い続けるとマイコンメーターが
ガス漏れをしているかも知れないと判断してランプが点滅するそうです。
それを避けるためには30日以内に1時間以上の間ガスを使わない、
すなわち燃料電池も止めて、他のガスも使わないという時間を作らなければならない
ということだそうで、そのような指示を受けました。

それをつい先週実行したところです。
30日以上の期間24時間連続してガスを使い続けることは、従来のガス機器では
想定されていないことによる問題で、これも燃料電池が新しい装置であることによる
今後の課題といえるかも知れません。

燃料電池を設置している生活―あまり特別なものではありませんが、
少しでもCO2の排出削減により地球の温暖化防止に貢献でき、
光熱費も多少安くなるのであれば、新しいエネルギーのひとつとして
選択肢には挙がってくるかなと思います。

しかし問題は、まだまだ値段が高いということ!
燃料電池の値段がいくらぐらいまで下がるのかが一番の関心ごとでしょうか。

と同時に、今のところ1カ月半ぐらいですので分かりませんが、
燃料電池の故障が起こらないのか、などなどまだまだ経過を見ていきたいところです。