2003年 09月 30日
原稿執筆者 消費生活アドバイザー 市川 千恵子

静岡市でお茶の小売店を営んでいます。
着ている服にもお茶の匂いがしみこむ、お茶葉にまみれる毎日をおくっています。
「お茶は健康飲料!」。
単なる嗜好飲料として飲まれていた緑茶が、健康飲料として見直され、最近ではペットボトル入り緑茶の種類も豊富になり、若者にも親しまれるようになりました。また、緑茶の効能や栄養分を生かした製品開発が次々と進み、今では飲料以外の製品も大変増えています。
その身近な飲料である緑茶について、茶葉から入れる『緑茶の美味しい入れ方』、JAS法改正に伴う『緑茶の一括表示』、知って得する『お茶のマメ知識』の3つにポイントを絞り、シリーズでご紹介します。
目次
お茶を美味しく入れるには、お湯の温度がたいへん重要です。
一般に高級茶ほど低温で、少ない湯量でゆっくり入れ、番茶などは多量の湯を使って短時間に入れます。
これは高級茶の旨みはアミノ酸によるもので、高温で入れるとタンニンが多く出て苦渋味が強くなるからです。緑茶は茶葉の種類により、入れ方に様々な違いがあります。
煎茶(深蒸し茶・玉緑茶)
1.人数分の茶碗にお湯を8分目ほど入れて、冷まします。
(上茶で70℃、並で90℃)1人分の湯量は上で60 ml、並で90 mlです。
2.お茶の葉を急須に入れます。5人分で10g(家庭にある大さじ2杯分)
※少人数の場合、1人分の量を多めに
3.湯冷まししたお湯を急須に注ぎ、60秒位(深蒸し茶は30秒)お茶が浸出するのを待ちます。
4.お茶を注ぐ分量は均等に、濃淡のないように廻し注ぎ、最後の一滴までお茶は絞りきりましょう。
(美味しく味わえる温度は、50~65℃位)
※二煎(回)目はお湯を入れてから、お茶の葉が開いているので一煎目のおよそ1/3の時間(10秒前後)になります。
・お茶の有効成分は、二煎目でほとんど出つくしてしまいますので、二煎入れたら茶葉をとり替えることをお薦めします。
番茶(ほうじ茶・玄米茶)
1.お茶の葉を急須にいれます。5人分で15g(家庭にある大さじ2~3杯分)
2.1人分の湯量はだいたい130 ml。お湯を急須に入れてお茶が浸出するのを待ちます。
(熱湯をそのまま急須に、浸出時間は30秒位)
3. お茶を注ぐ分量は均等に廻し注ぎし、お茶は絞りきりましょう。
(美味しく味わえる温度は、75℃位)
※二煎(回)目は一煎(回)目より熱めのお湯を急須に注ぎ、ひと呼吸し、注ぎ分けてください。二煎目はお湯をいれてからすぐ注いでも構いません。
・番茶は湯温がやや高温になります。厚手の陶器の茶碗を使うと、持ちやすいです。
玉露
1.急須にお湯を入れて冷まします。(上茶で50℃、並で60℃)
2.急須のお湯を茶碗に7分目(約20ml)ほど入れます。残ったお湯は捨ててください。茶碗は玉露用の小さめのものを使用します。
3.お茶の葉を急須にいれます。3人で10g(家庭にある大さじでかるく2杯分)
4.茶碗のお湯を急須にあけて2分位、お茶が浸出するのを待ちます。(美味しく味わえる温度35℃~40℃位)
※二煎目は、冷ましたお湯を入れてから30秒位待ちます。
冷茶(水出し)
1.水出し煎茶ティーバックを冷水ポットへ入れます。水0.5?にティーバッグ1袋(5g)が目安です。
※氷と一緒に入れると早く冷えます。
2.10~15分たったらトングなどでティーバッグをしぼります。
※水の場合、お湯と違って成分が出にくいので、濃い目に絞り出すと美味しくなります。
3.十分絞りきったら、ティーバッグは取り除きましょう。
※冷蔵庫にいれておけばいつでもおいしく飲めますが、風味の変わらぬうちになるべく早めにお飲みください
・冷茶を作る際に使用するお茶は一般的な煎茶等でもかまいませんが、水で入れてもお茶の成分が溶け出しやすい「水出し煎茶」が便利です。
冷茶(湯出し)
1.通常の煎茶を入れる要領で、濃い目(1人分約4g)に入れて氷で冷やします。
急須で出したお茶を氷の上に注いで急冷すると(アイスティーの作り方)、色が鮮やかにきりっとひきしまった味に仕上がります。
※湯の温度が高すぎると、渋みや苦味が出やすいので茶葉にあった温度で。
緑茶の嗜好は人によって違います。「標準的な入れ方」を参考に、湯温、湯量、茶葉の量や浸出時間を調節して、お好みの味を楽しんでください。
お湯は沸騰してからやかんのフタを取って、4~5分そのまま沸かし、それからポットに移しましょう。(水道水の炭酸ガスがぬけ、美味しい味を引き出します)
・お茶は新鮮なものを少量づつ購入することをお勧めしますが、まとめて購入した際は、なるべく小分け(100~200g単位)に梱包して保存しましょう。
・小分けに梱包したら、湿気を防ぐ気密性の高い容器に入れ、冷暗所で保存しましょう。
(緑茶は酸素と日光と熱に弱いため、劣化速度が遅く低温が一定に保たれる冷蔵庫が最適)
・冷蔵庫を利用するときは、容器をビニールテープなどで密封し、他のものの匂いが移らな いように注意してください。(缶入りのお茶も開封したら、移り香に気をつけてください)