
今回は西部ガスのショールーム「リビングスタジオ ヒナタ キャナルシティ」で開催された特別版。家庭用燃料電池エネファームの仕組みや効果について聞き、エネファームの実機見学やガスと電気の調理比較実験などを体験した。
家庭で電気とお湯を作る「エネファーム」
「エネファーム」は、天然ガスから水素を取り出し、大気中の酸素と化学反応させることにより発電する、今までにない発電システム。日本の高い技術により、世界で初めて商品化に成功した。
また発電時に発生する熱も利用してお湯を作り、給湯のほか床暖房などに使う。
さらに、設置した家庭の電気やお湯の使い方を記憶し、予測して運転時間帯を決め、省エネ運転をする等、エネルギー利用効率が非常に高い製品。
CO2削減量年間1,300kgという環境性
天然ガス等を燃やして発電する火力発電所からの電気は、送電ロスがあったり利用されない廃熱があったりするために、エネルギー利用率は40%と言われる。
これに対し、エネファームは家庭で発電し、熱も利用してお湯を作るため、ロスが非常に少なく、エネルギー利用率は95%にものぼる。
天然ガスを最大限に有効利用することで、家庭から出るCO2の排出量を年間1,300kg削減すると試算されており、現在平均して年間6,000㎏と言われている家庭からの排出量のうち、約20%を削減できることになる。
経済性も上げるためにW発電がおすすめ
エネファームの設置により、家庭の購入電力量は年間57%減らせると試算している。
また、今お薦めしているのは太陽光発電システムと組み合わせる「W発電」。
エネファームはエネルギーの使用状況に合わせて発電するために朝と夕方の発電量が多く、一方の太陽光発電は日照のある昼間の発電量が多い。
2つを組み合わせることで一日を通して発電できるので、余剰電力が増え売電力がアップする。売電価格の今後の値上げにより、さらに高い経済性が望める。
ショールーム「リビングスタジオヒナタ」見学
①エネファーム実機見学
燃焼ではなく化学反応を利用するため、大気中の酸素を取り込むためのファンの音がするだけで、騒音値は30デシベルと図書館並みの静かさ。
最大1kW発電でき、冷房や照明、AV機器などの電力がまかなえる。
貯湯ユニットは高さ180cmほどあるが、戸外へ置くためそれほど圧迫感はない。
また風雨に耐える仕様になっている。
地震の際は震度5でガスを元から止める。
「エネファーム」は家庭用燃料電池の統一名称。高いエネルギー利用効率を達成できた製品。そばに行っても運転音はほとんど気にならない。
②最新ガスレンジ「キラクック」とIHの調理比較実験
- ガスは直火なので鍋肌まで使って調理するのに対し、IHは鍋の底面だけが発熱するので、冷凍ピラフの炒め物などは大きくかき混ぜる必要があり、時間がかかった。
- 3口全てに過熱防止機能のあるセンサーがついており、油の温度が370℃を超えると自然発火するために起きる天ぷら油火災を防ぐ。
- 「揚げ物温度調節機能」があり、これを利用すると、素材に合わせて油の温度を設定でき、面倒な火力調節もいらずに揚げ物がおいしくできる

鍋肌まで使えると、調理がしやすく仕上がりも良いことを実感。

ガスレンジ「キラクック」シリーズは、安心・便利な機能がいっぱい
参加者と企業の意見交換
Q&A
Q.水素を使うと聞くと安全性が心配。
大規模実証テストを行っているが、事故の報告はない。耐久性も10年は大丈夫。西部ガスが最長10年間フルサポートし、故障時の修理や定期点検を責任をもって行う。ただ、家庭で何十年も使い続けられた暖房器具などによる事故が起きていることを受け、20年で自動的に止まるよう設計されている。
Q.太陽光発電の補助金と両方申請できるか?
別々のものなので、両方申請できる。エネファームは現在350万円程度かかるが、その4~5割にあたる上限140万円まで国の補助金が出る。従来の省エネ型給湯器に対する補助が1~2割程度であることと比較すると、国の燃料電池への期待が現れていると考えられる。
Q.プロパンガスの地域だが利用できるか?
西部ガスが担当するのは都市ガスの地域で、都市ガス用のパナソニック社製を扱う。プロパンガスの地域の方は、「エネファーム」のメーカーは異なるが、西部ガスエネルギーや新日本石油が対応している。
Q.お湯が足りなくなることはないか?
60℃のお湯を200リットル作るので、通常の生活なら充分足りると思われるが、万一に備えて通常のガス給湯システムを内部に備えているので足りなくなることはない。
Q.やはり、まだ高額。
メーカーは2015年頃までに100万円台前半になるよう努力している。2020年頃には100万円を切るという予想もある。
Q.マンションなどで使えるようになるか?
さらに小型化を目指して開発中。今の装置で作れるお湯は60℃だが、効率を上げて90℃のお湯を作れるようになれば、水で薄めて使えばよいのでもっと小さい貯湯ユニットで足りる。集合住宅の上の階でも設置できるようになる。
感想
【エネファームについて】
- テレビでエネオスのエネファームのネーミングだけは聞いて知っていました。各家庭で使用する分のエネルギーの幾分かを作り出す装置ということで、なかなか面白かったです。ただ、始まったところで、器具も段階的に値段も下がっていくと思います。ずっと気をつけてみておきたいシステムです。
- 普及量を増やし、コストダウンを実現してください。将来性と夢のある製品です。
- 大家族でエネルギーを多く使う家庭にむいている。集合住宅や、1~2人の少人数家庭向きの機器も必要ではないでしょうか。
- 国からの補助金が出ることは知らなかった。
- 発電システムがわかり、勉強になった。
【W発電について】
- 売電は環境の面からも経済の面からも望ましい状態だと思います。「エネファーム」を志向するならば「W発電」にしたいと思います。
- 自然エネルギーと合わせてCO₂排出削減し、売電もでき、電気代も安くなり、理想的な発電だと思う。
- CO2減量に大いに貢献している点が印象に残った。
【ショールーム、調理実演、ガス全般について】
- ガスVS IHの競演、非常に楽しかった。ガスの料理教室に通っていたので現在のガス機器のよさは知っている。IHのパワーは今はかなりアップされたと聞いているが、ピラフはガスの方が美味しかった。それぞれのメリット・デメリットはあるので、いつか選択する時きちんと見極めたいと思う。
- キラクックとIHヒーターの比較は勉強になりました。ガスコンロの進歩を感じました。
おみやげに、エネファームの詳しい資料のほか、省エネやガス温水機器の新しいお知らせ、クリアファイル、ペンなどをいただきました。
西部ガス(株)
【西部ガスリビングスタジオヒナタキャナルシティ】
福岡市博多区住吉1-2-25 キャナルシティギャラリー3F
℡: 092-272-5201
営業時間:10:00~18:00
休館:水曜・年末年始・夏季他