なっとく!コラム「私はパシーマ物語の生き証人」龍宮

2022/06/17

私はパシーマ物語の生き証人

 

 

コロナが続く2年、お客様への直接の営業活動が何にもできず悶々としていました。ちょうどそんな折、出版の話が舞い込みました。お客様に会ってお話を聞いてもらう代わりに、本を読んでもらおうと。そしてパシーマのことをもっと知ってもらって、ファンになってもらおうと思うようになりました。

 

何よりも、パシーマの起こりから現在までを語れるのは私しかいない。私はパシーマ物語の生き証人だからです。

 

商品のことばかり書いても広告やパンフレットではないのですから、考えました。パシーマのいきさつが全部わかるパシーマ物語にしよう。本の中ではどうしてパシーマが生まれたのか?そして、それはどんな特徴があるのか?どうやってみんなに広がっていったか?広がるためにどんなことをしたのか?どんなトラブルや変遷があったのか?どんな悔しい思いをしたのか?どうしてそうなのか?

私の屁理屈も含めて書きました。龍宮の姿勢や考え方も知ってもらい、小さな弱小企業がこうして現に生き延びているその方法論も世に問うてみました。共感してくださる方もあろう。

 

いつか恩師から聞かれたことがあります。自動化して人が要らなくなるようなことになるかと。私は人の仕事はなくならないと思うと答えました。すべてが大量生産ではないし、機械も永遠には動かないし、もし、そうなっても見えないところに人はいると思っています。何よりも、弱小企業は大量に作ってはいけないとの思いがあります。ですから必要以上の量産機は入れませんし、人はいります。

 

また、こんなことも聞かれました。企業は大きいばかりがいいのではなさそうだねと。そうです。ドラッガーも言っています。大きくない方がいいと。ただし、つぶされないくらいは大きくと。その製品づくりに一生懸命な人たちが、その事業をすればいいのだと。そのためには大きくない方がいいですよね。小さな会社があまた、自分の得意分野で生き抜くことが理想のようです。そんな会社の一つであり続けたいと思っています。

 

 

お金もなく、広告もできないのに皆様の口コミで少しずつ少しずつ広がっていきました。ただ、現在に至るに30年を要しました。でもそれが良かった。よく、製品のライフサイクルのことを学びます。1年で爆発的に売れて1年で廃れることも多い世の中でこれだけ長く支持いただけたこと、ありがたいです。すごく応援していただいています。

 

絶対に裏切らないような製品づくりをこれからも続けようと思っています。

 

 

快適安心寝具「パシーマ」龍宮(株)
代表取締役 梯 恒三