2018年9月　株式会社篠崎

2018/10/01

今回のわいわい塾は、福岡県朝倉市から篠崎さんに来ていただきました。

株式会社　篠　崎　　篠﨑正美さん

株式会社篠崎

江戸時代後期から蔵を構える「篠崎」。北部九州の中でも有数の穀倉地帯である朝倉で、地域の米、麦、水を使って、清酒や焼酎などを製造してきました。長期貯蔵の本格焼酎「千年の眠り」は全国的に有名です。また、日本酒は100年以上続く伝統のブランド「国菊」と、100年ぶりに世に送り出した新ブランド「比良松」があります。ただし昨今清酒市場が全盛期であった時代に比べると生産量は以前の20％ほどになっており、清酒だけでは苦戦する会社が増える中、篠崎ではいち早くノンアルコール甘酒に目をつけました。全国の酒造メーカーの中でもめずらしく、甘酒専業の人員と設備を設け甘酒造りに力を注いでいます。昨年には、九州北部豪雨という災害に見舞われましたが、地域のご協力も得ながら生産を再開しています。

菌にほんろうされる・・・難しい甘酒造り

米麹菌の働きは温度管理で変わってしまいます。失敗すると糖化せず甘くなりません。アルコール発酵や腐敗がしやすく常に細心の注意が必要です。ペットボトルでは長期保存は難しいため篠崎では瓶保存にこだわり雑菌の繁殖を防ぐ技術を構築。それによって2年常温保存を可能としています。（販売時の表示は「常温で1年」。開栓後は冷蔵庫で1週間から10日）その技術は弊社独自のものです。

篠崎の甘酒は「米麹甘酒」

甘酒には2種類あります。酒粕をお湯に溶いて砂糖などで甘みをつけた「酒粕甘酒」と、米麹でつくった「米麹甘酒」です。篠崎の甘酒は「米麹甘酒」です。原料は「米」と「米麹」と「水」のみ。米麹と蒸したお米にお湯を加えて、50～60℃で一晩保温して造ります。麹菌が、米のでんぷんを糖化させ、タンパク質を必須アミノ酸等に変化させます。とても甘い甘酒ですが、この甘味は添加物は一切ありません。一方、酒粕を用いて造られる「酒粕甘酒」は日本酒を造る工程でとれる副産物で、こちらは若干アルコールを含み、酒粕の独特の香りがあります。また、酒粕甘酒は、糖化を利用していないため甘味を添加してあるのが特徴です。

米麹甘酒＝飲む点滴

甘酒は、健康・美容に良く、ダイエットにも効果のある飲み物として近年注目されています。甘酒には、糖化作用により20％ものブドウ糖が含まれており、麹菌が繁殖するときにビタミンB類と人間の体内では作れない必須アミノ酸を作ります。また食物繊維やオリゴ糖なども豊富に含まれていて腸内環境を整える効果もあります。ダイエットの方は朝に飲むのがおすすめです。ビタミンB群が代謝を促進するのでカロリーを消費しやすくなるそう。また、美容には夜に飲むとより効果大。夜は体が栄養を吸収する時間帯で肌や体に届きます。一日の摂取量は180ccが目安です。糖分が含まれているため血糖値を気にする方は注意が必要。牛乳や豆乳で割って飲むのがお勧めです。

試食＆試飲しました

＜ヨーグルト＆甘酒＞飲みやすい！