なっとく!コラム 「え、鶏にも味ってあるんだ!!」

2023/04/19

 

私達ヨコオが飼育~販売と一貫生産している「みつせ鶏」。
年配の方には「昔 食べていた鶏の味」、若い方には「こんなにお肉に味を感じる鶏は初めて!」と言って頂きます。

みつせ鶏は来年発売30周年を迎えます。ひとえにご愛顧いただいているみなさまのおかげです。当時子育て中の主婦の方々は高齢世代となり、お子さん、お孫さん世代へも味わい繋いでくださっています。

1994年の発売時よりさらにさかのぼること7年。
若どり(ブロイラー)が多く生産されていた時代ですが、「味がない」「ぱさぱさする」と味への評価はなく、バブルの時代に入っていったこともあり、美味しい鶏が求められるようになってきた中で、みつせ鶏の開発が始まりました。

ヨコオが目指したのは「肉質は地鶏より柔らかく、風味は地鶏よりも高い。品質はブレス鶏や赤ラベル鶏(EUで高品質と認定されている鶏)に近く、旨みのある肉」。鶏種は肉質に、餌は風味に、飼育管理は成長に影響します。理想とする鶏に近いものができると判断したのが“赤鶏”でした。

 

 

【風味と歯ごたえイメージ図】

 

 

“赤鶏”って、若どりと何が違うのでしょうか?見た目にも色が付いた羽をしていますが、一番は「成長速度」です。
若どりはたんぱく質供給が目的なので早く肥るように設計されています。一方赤鶏は鶏本来の自然な生育速度を保つ種のためゆっくりと育ち、若どりと比較すると出荷時体重3kgに達するには およそ1.5倍の日数が必要です。

 

【増体イメージ】

 

鶏種の持つ性質、能力(味、食感)を最大限に引き出すために、みつせ鶏には低カロリーの餌を与えています。それもかつて庭先で飼っていた時に与えていたような、啄める(ついば)サイズの穀物の粒を混ぜて。

 

 

 

飼育管理にもこだわりがあります。鶏にとってストレスの少ない環境を第一に考え、出荷直前まで鶏らしく動ける空間を維持しています。

こうして“鶏ファースト”で飼育し、誕生したのが「みつせ鶏」なのです。

 

 


どのような食べ方が一番おいしいの?と聞かれますが、自信をもって、声を“大”にして言います!

 

もも肉は1枚肉のまま、皮目から焼き、4~5分ほどでひっくり返してさらに4~5分焼きます。むね肉は筋繊維に垂直になるよう刃を入れ薄切りに。片栗粉をオモテにうっすら付け焼いて食べるのがおすすめです。
いずれも火を点ける前にフライパンに並べ、加熱と同時に火が通るようにするのがコツ!

 

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一般的に鶏は淡泊な味、もしくは味はない、と思われていますが、みつせ鶏は、驚かれるほどお肉自体に味があります。むね肉、ささみでさえもです。

それは、みつせ鶏の脂に含まれる不飽和脂肪酸の多さによるものであり、餌に由来しています。
不飽和脂肪酸は人間の体内で合成することができない必須脂肪酸です。美味しさをもたらすアラキドン酸、リノール酸、リノレン酸なども含むため、みつせ鶏も重厚な コクのある味わいになっています。
しかもみつせ鶏を焼いた時に出る脂は、室温になってもサラサラとしています。たくさん食べても胃にもたれない、という理由が分かりますね!

そしてみつせ鶏を飼う以上、発生する鶏糞。約1kg/1羽、年間にして約3500㌧/年もの量が発生します。これを発酵させて完熟堆肥にし、飼料米の肥料として、また地域の地力向上へと役立てています。

 

 

健やかな食と環境を未来へ継ぐ

ヨコオの循環型農業

 

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みつせ鶏の味わいはヨコオのオリジナル。素材の風味を大事にする日本人が美味しいと感じる味わいを狙って、鶏種の選定、餌のブレンドを行っています。
これからも時代に沿った美味しさの追求に合わせ、みつせ鶏も進化し続けます。
日々のお料理を、素材を変えるだけでワンランク上の味わいに。
心満たされるお料理、笑顔溢れる食卓のサポートをしていきます。

 

 

 

   

   

 

株式会社ヨコオ 経営企画室
大木 八重