わいわい塾

開催レポート

2010年2月 (有)九州酢造

2010/02/20

 

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30年ほど前に柿酢を初めて商品化した九州酢造。杷木町の農家から、傷がつくなどして出荷できなくなった柿の加工を相談されたのがきっかけという。

 

 

 

 

 

柿酢とは

柿酢は、添加物等を加えず富有柿をまるごと発酵させて造る。柿はタンニンやカリウムを豊富に含むため血圧や肝臓、糖尿病などによいと言われるが、それらの成分や風味を時間をかけて引き出している。健康のためには続けることが大切だが、柿酢は飲むだけでなく、料理にも使え、幅広く利用出来るのでおすすめ。
 

酢の製造方法と特徴

酢の醸造方法には、伝統的な静置発酵と、戦中・戦後に広まった速醸発酵とがある。速醸発酵は、菌膜を通し24時間撹拌するなどして短期間のうちにできる。酢酸を中心に発酵をかけるため、ツンとくる酸っぱさが特徴。当社で採用しているのはもう一方の静置発酵で、発酵に3ヶ月、熟成に1~2年かかる。様々な有機酸を含み、まろやかなのが特徴。消費者には実際に五感で味わったり、工場見学するなどして選んでほしい。
 

酢の効果と美味しい利用方法

酸味という刺激があるので、食欲が増進するし、塩分を少なくしてもおいしく食べられる。また静菌効果があり、雑菌が繁殖しにくい。疲労回復にも効果があると言われる。
ペットボトル入りの水を一口飲み、減った分、酢を足したものを持って歩き、水分補給に利用するとよい。水だけではなかなか飲めないが、酢が入ることで飲みやすくなる。運動時にもおすすめ。いりこや昆布を酢につけておいて食べると、カルシウムの摂取にも効果的だし、なによりおいしい。漬けた酢にもだしが出ており、料理に使うとよい。
 
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柿酢の色、香りを確かめ、まずはそのまま味わいました。

柿酢に漬けておいたイリコと昆布も「おいしい」と好評でした。

 

 

 

 

 

 

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酢の効用や、美味しい利用方法が記載されたパンフレット

 

 

 

 

 

 

 

参加者と企業の意見交換

Q&A

Q.静置発酵か速醸発酵か表示を見たらわかる?
表示があれば消費者も選ぶ時の参考になるし、値段の違いも納得できると思うが、表示義務はない。当社では箱に書いている。表示に全てが現れているわけではないので、消費者には自分の感覚を信じて、実際に味わって選んでほしい。
 
Q.賞味期限はどれくらい?
酢は、基本的に悪くなるものではない。ただ、古くなると成分がオリとなって沈み、見た目が悪いので、当社製品は製造日から1年間としている。温度差があるとオリが出やすいので、冷蔵庫ではなく常温で保存してほしい。
 
Q.ほかにどんな酢がある?
りんご酢や玄麦玄米黒酢など。りんご酢は青森から直送したりんごを、皮と身の間がおいしいから丸ごと使う。玄麦玄米黒酢はアミノ酸やミネラルが豊富。青シソを漬けておいて飲むとおいしい。
 
Q.どこで手に入る?
大丸地下2階、福岡市内の農協の直売所(花畑、周船寺、入部、福重)。通販でも注文できる。
 

感想

  • 柿酢はいただいたことがありましたが、調理方法がワンパターンでした。水に入れて持ち歩いたり、いりこ、昆布をつけて食べるなら手軽に取り入れられるなと思いました。
  • 口当たりが良く、おいしかったです。
  • 酢の製造方法を知ることができ、よかった。身体にいいことはわかっていたが、改めて認識できた。
  • おいしく食べられる方法を知り、酢の物を是非好物(せめて嫌いではなく)にしたいと思います。
 
企業情報

有限会社 九州酢造
【本社工場】
〒 811-2314 福岡県糟屋郡粕屋町若宮1-10-30

【酒殿工場:博多壱の蔵】
〒 811-2303 福岡県糟屋郡粕屋町酒殿815-1

【電話】
092-938-3678(代表)
0120-38-1104(フリーダイヤル)